ファクタリングにおける契約形態の違いを比較する

ファクタリングは、企業等の新たな資金調達の手段として近年注目を集めているサービスです。具体的には、その企業等が保有している売掛金を専門事業者に譲渡し、その対価として資金を獲得します。一般に、売掛金は売買契約が成立してから数か月程度で入金されますが、このサービスを利用すれば、入金を事実上前倒しすることが可能です。また、前もって資金を手にすることで、回収不能のリスクも低減することができるようになります。

ファクタリングを利用する場合、利用者とファクタリング事業者との2社間で契約を締結する場合と、売掛先を加えた3社間で契約する場合の2種類があります。この2つを比較した場合、大きく異なるのは買取手数料の額です。具体的な金額は事業者ごとに違いますが、平均すると2社間であれば売掛金の10パーセントから30パーセント、3社間であれば1パーセントから5パーセントがおおよその目安となります。3社間の場合は売掛先からの支払いを事業者が直接受け取ることになるため、回収不能になるリスクが比較的低いことから金額が低めに設定されています。

一方、2社間契約の場合はファクタリングの利用を売掛先に知られないという特徴があります。そのため、資金繰りに問題があるなどの悪い印象を相手方に与えずに済みます。また、売掛先の同意がなくても利用できることから、3社間契約の場合と比較してより迅速に手続きを進めることができるというメリットもあります。