売掛債権を買い取ってくれるサービスがファクタリングで、多くの業者が参入しています。このため業者選びが大変ですが、そのさいの比較ポイントのひとつが買取上限額の設定です。業者の中には億単位の買取を行ってくれるところもありますが、中には500万円以下に特化しているところもあり、そのようなところでは手数料も小さく設定されているケースが見られます。実のところファクタリングの手数料はその会社が扱っているリスクに関係しています。
手数料が高いほど、不渡りになったさいのダメージを他の売掛債権買取の手数料で補うことができるためです。例えば手数料を30%としている場合には、100万円の買取を行っていればひとつの債権あたり30万円の売上があることになります。このため、3社で無事に売掛金を回収できれば1社が不渡りとなっても赤字になりません。このような事から手数料が高く設定されるということは不渡りのリスクを考慮しており、ファクタリングでは手数料が高いといったイメージにつながっています。
一方で、そのような業者と比較して手数料を安くしているファクタリングも見られるようになっており、それが500万円以下の買取上限額を設けているところです。いわゆる小口売掛債権を中心にしているもので、比較的利用しやすくすることで、数でリスクを回避するという考え方です。ファクタリングでは買取業者には不渡りのリスクから手数料が高く設定されていますが、買取価格を制限することで不渡りが発生した時のダメージを抑えることができ、また利用者数を増やすことで低い手数料でも買取を行ってくれます。