日本のFXを利用する場合の注意点

FXとは為替差金決済取引のことを言います。例えば100円で買った米ドルを101円のときに売ると1円の利益が出ます。1万通貨を買っていたら1万円の利益になります。このように為替の変動を利用して高いものを安く買い戻したり、安く買って高く売ったりした差額を儲ける取引方法です。

これは外貨預金も一緒です。しかしFXにはレバレッジというシステムがあり、少ない資金で多くのお金を取引することができます。口座に預け入れている資金(証拠金)の何倍もの取引ができるようになり、外貨預金と比べて多くの利益を出すことができるのです。その分リスクも大きくなってしまうので、取引には細心の注意と冷静な判断が必要です。

日本の場合、レバレッジは最大25倍までと決められています。海外では1000倍近いレバレッジをかけることができるブローカーも存在します。市場はあるとき突然、急な動きをすることがあります。例えば2015年1月に、スイス中銀が対ユーロでの防衛ラインの撤廃を発表しました。

スイス中銀はそれまでスイスフランがユーロに対して1.2以下にならないように、スイスフラン安政策をとってきました。これが撤廃されたとでユーロが急落、スイスフランが急騰したのです。日本は25倍という低いレバレッジではありましたが、証拠金以上の損失を出してしまった人が多数います。海外のように追証ゼロになる「ゼロカット」を導入しているブローカーがいないためです。

FXの世界では何が起きるかは誰も予測することができません。証拠金を割ってしまわないように損失確定注文は必ずいれ、レバレッジの許容範囲中でも大きくリスクを取り過ぎないようにコントロールすることが大切です。